ひとつ前の記事に千葉県我孫子市でツバメのペア?が古巣で越冬中という話題を書きましたが、それに続いて12月7日の中日新聞に岐阜県多治見市でツバメのヒナが巣立ち間近との記事が掲載されました。
多治見市平和町のマンション駐車場にある巣で、5羽の雛が育っているそうです。記事の写真を見ると、巣立ち間近なヒナが写っていますが、12/5の気温は0度まで下がったそうで心配です。
ツバメが秋冬に繁殖する事例はときどきニュースになっていますが、ツバメ以外の夏鳥でそういう事例は聞いたことがありません。もっとも、ツバメは人家で繁殖するので気づきやすいということはあるでしょうが。
野鳥が繁殖を始めるには、気温、日照時間、餌量、体内時計の秋期、などが条件になると思われますが、ツバメの場合はそれがかなり柔軟なのかもしれません。アルゼンチン南部では1980年代初頭から、越冬に来ていた北米繁殖のツバメが繁殖を開始して、いまでは普通にツバメが繁殖するようになっています。南半球は北半球とは夏冬が逆転していますから、アルゼンチンのツバメたちは南半球の冬になると北へ渡り(北米までは行きません)、また春の9-10月頃にアルゼンチンに戻ってくるそうです。同じ地域ではイワツバメも繁殖を始めましたが、こちらは繁殖個体群としての定着には至らなかったそうです。
アルゼンチンの例に見られるように、ツバメは繁殖開始の条件がそこそこ柔軟なのかもしれません。しかし岐阜県はアルゼンチン南部のように夏冬が逆転しているわけではないので、この時期の繁殖は厳しいでしょうね。
posted by ツバメネット管理人 at 17:37|
Comment(1)
|
管理人日記