バードリサーチの季節前線ウォッチなどで春のツバメは南九州から順に北上してくることが分かっていますが、小笠原諸島がツバメの渡りルートになっているかは、これまで分かっていませんでした。伊豆諸島ではツバメが繁殖していますし、小笠原諸島でもツバメは目撃されるのですが、それがさらに南と行き来しているツバメなのか、ツバメは先に本州に渡ってきて、本州から島々に渡っているのかが分からなかったのです。
イラストレーターの重原美智子さんは「もしツバメが南の国の越冬地から小笠原経由で飛来してくるのであれば、南の島ほど初認日が早いはず」と考え、2018年春に小笠原諸島と伊豆諸島の住民の皆さんに呼びかけて、ツバメの初認調査を行いました。すると、母島と父島で2月末にツバメが観察されたあと、伊豆諸島南部の八丈島、そして本州に近い三宅島などへとツバメが順々に渡ってくることが分かりました。
重原さんが今年9月の鳥学会で調査結果を発表したときの素敵なポスターの画像ファイルを提供していただきましたので、ぜひご覧下さい。
それから、重原さんは今年の秋の渡りや、来年の春以降も情報を集めてらっしゃいますので、伊豆諸島と小笠原諸島でツバメを観察された方は、以下の情報を重原さんoga.izu.swallow@gmail.com に連絡差し上げて下さい。
@観察日時 A観察場所 B羽数 C観察者 D観察したツバメの様子・もしあれば写真など