2018年05月13日

ツバメ糞受けの歴史

歴代のツバメのフン受けを紹介します。

ツバメの巣の下にフン受けを付けること自体は各地で行われてきたことで、ツバメへの優しい気配りを感じさせるものの、このような残念なフン受けをよく見かけました。善意で作ってくれているのですが、これだとツバメが警戒して、翌年から来なくなってしまいます。
ダメな例.jpg

バードリサーチでフン受けを作るようになったのは、中央自動車道談合坂SAでツバメが来る時期だけ取り付けるフン受けを見たことがきっかけでした。柱には針金で巻き付けてあります。(この写真は2010年のものですが、その後サービスエリアが改装されて、この光景は見られなくなってしまいました。)
談合坂1.jpg

これはいい!、と思って2012年に作ったフン受けです。ウレタンボードにアルミ棒の足を付けています。でもコストが高すぎて量産することはできませんでした。
funuke2012type.jpg

そして2013年のフン受け。段ボールを折り曲げるデザインにして、株式会社シー・アイ・シーがスポンサーになって下さり、量産して配布をスタートしました。イラストは小川美奈子さんに描いていただきました。
2013funuke-setti.jpg

1回の子育てが終わると、お茶碗一杯分ほどのフンが残ります。
2013after-use.jpg

続いて2014年のフン受けです 。この年から高速道路のサービスエリアで使っていただけるようになりました。接着方法は長年の課題で、このころは強力な両面テープを使っていましたが、強力すぎてきれいに剥がせないのが問題でした。
funuke2014plate.jpg

それから湿気で曲がるという欠点があり、材質の変更を検討し始めました。
P1130913.JPG

2015年は材質をプラスチック段ボールに変更。初めはこの形で作ったのですが・・・
funuke2015L.jpg

ちりとり取り型も作りました。接着には非硬化成樹脂という固まらない粘土のようなものを使いましたが、これもあまりよくありませんでした。
2015kairyo2.JPG

2016年からは、好評だったちりとり型で制作。いろんな接着方法を実験した結果、アルミテープがどんな壁にも着いて、しかもきれいに剥がせると分かりました。
2016.JPG

2017年のフン受け 。
2017-2.JPG

今年の2018年版フン受け です。たくさんの方のご協力と善意で、全国各地で利用していいただいています。
鈴置和美kazumintea_i.softbank.jp2.jpeg


posted by ツバメネット管理人 at 22:28| Comment(3) | ツバメのフン受け
この記事へのコメント
初めて家の前につばめが営巣しているので、早速フン受けを設置したいのですが、どこのメーカーのアルミテープが良いでしょうか?
Posted by 初ツバメ at 2025年05月01日 11:24
私は「ニトムズ アルミテープS」というのを使っています。いろいろ比較したわけではないので、他の製品でも大きな違いはないかもしれませんが、壁の凹凸によく沿うように、厚みは0.05mm以下がいいdろうと思います。
Posted by ツバメネット管理人 at 2025年05月01日 15:34
ツバメが警戒していなくなることもあるので、フン受けはツバメの巣から最低でも30cm以上離すことが理想的です。その位置に壁がなければ無理なケースはありますが。

それと、必ずツバメが抱卵をはじめた後にフン受けを付けてください。抱卵前だとツバメが警戒して巣を放棄してしまうこともあるので、ご注意下さい。

ヒナが巣立ったらフン受けは外して、古巣は壊さず翌年もツバメに使ってもらいましょう。
Posted by ツバメネット管理人 at 2025年05月01日 15:37
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