ツバメの巣の下で、また貝殻が見つかったという報告をいただきました。
貝殻が見つかったのは神奈川県相厚木市のお宅で、二階のベランダにあるツバメの巣の下に落ちていたそうです。相模川から近い場所にあるので、ツバメは河原から貝殻を運んできたのかもしれません。
ツバメの巣は、このエアコン室外機の上の方にありました。
1つめの貝殻が見つかったのは2016年6月17日で、ひと腹目のヒナが22日齢のときだそうです。貝殻は、室外機の上の段ボールのさらに上に置いてあったフン受け用新聞紙の上に落ちていました。新聞紙はこまめに交換していたので、ツバメが貝殻を持ってきたのも、この時期で間違いないと思います。7mm四方くらいの小さな破片ですが、貝の専門家の方に見ていただいたところ、たぶん貝殻の一部だろうということです。
2つめの貝殻は、7月18日に巣の下方のベランダの床面で見つかりました。貝殻が落とされたのがいつかは分からないのですが、1cm四方ほどの破片でした。これも専門家に見ていただいたところ、種類まではわからないが、二枚貝の貝殻で間違いないそうです。
どちらの貝殻も親ツバメが運んできて、ヒナに与えようとしてものの大きすぎて落としたのではないかと思うのですが、なぜ貝殻を食べさせるのかが分かりません。
以前にも書きましたが、カルシウム源としてなのか、または固い虫をすり潰す胃石としてなのか、両方の可能性があると思います。
貝殻がカルシウム源とういのはイメージしやすいのすが、胃石について少し説明しましょう。鳥には筋胃(砂嚢:さのう、とも言います。鶏肉では砂肝と呼ばれる部位です)という器官があって、そこに小石などが蓄えられていて、食物をすり潰します。ニワトリだと数ミリから数センチの小石、スズメだと砂粒が筋胃に入っています。ツバメの場合も、もし胃石が必要なら貝殻を探すより、スズメのように砂粒を飲み込む方が簡単に思えるのですが、固い甲虫(カナブンなどの仲間)をよく食べるブッポウソウという鳥はヒナに貝殻や陶器片のような変わったものを胃石として飲み込ませるので、もしかするとツバメもそんな理由で貝殻を運んでくる可能性があるかもしれないと思っています。