物語は、ツバメが越冬しているマレーシアからはじまります。
だれかが ぼくを よんでいる
いかなければ
だれかが ぼくを よんでいる
いかなければ
心に聞こえた呼び声が、ツバメを過酷な旅へ出発させます。各ページには『よぶのは だれ』『いそげ』『もうすこしだ』という短い言葉が書かれていて、ツバメは絵本の中を左から右へと飛び続けるのですが、いったい誰に呼ばれて旅を急ぐの か、無事に目的地にたどり着けるのか、絵を見ることももどかしく、手が次々とページをめくってしまいます。誰がツバメを呼んでいたかは最後の絵で分かるの ですが、そのときはジワッと涙が出てしまいました。
一読してから改めてゆっくり絵を見ながら読み返すと、美しい色彩とツバメの力強さを感じさせる絵筆遣いが印象的です。南国のヨシ原から砂浜へ、青い海を進むタンカーを下に見て、雨に打たれながら嵐の中を飛び、日本語の船名がある小さな漁船と併走し、河口から川を上って、ツバメは目指す街にたどり着きます。
ページの左から右へと視点を動かす遠近法と筆の流れが、一心に飛び続けるツバメの疾走感を表しています。リズム感のある文章も秀逸です。
一読してから改めてゆっくり絵を見ながら読み返すと、美しい色彩とツバメの力強さを感じさせる絵筆遣いが印象的です。南国のヨシ原から砂浜へ、青い海を進むタンカーを下に見て、雨に打たれながら嵐の中を飛び、日本語の船名がある小さな漁船と併走し、河口から川を上って、ツバメは目指す街にたどり着きます。
ページの左から右へと視点を動かす遠近法と筆の流れが、一心に飛び続けるツバメの疾走感を表しています。リズム感のある文章も秀逸です。
今度はこの本を読もうと決めました。
良い本をご紹介くださり、ありがとうございます。
2011年父が亡くなりましたが、その前年からつばめが子育てをしなくなっておりました。
今年、久しぶりにつばめが巣の周りを飛び回っておりましたが、子供たちが顔を出しました。
加藤さん、この絵本のように、ツバメに呼ぶ声が届いたのかもしれませんね。