数年前にバードリサーチの会員の方からいただいていたコシアカツバメの写真があったのですが、普通は見えない巣内のヒナが写っていて珍しいので、ご紹介します。
コシアカツバメは西日本に多いツバメです。1970年代後半と2000年前後に環境省と日本野鳥の会が行った分布調査の地図がこちらのリンクにありますが、かなり数が減っていて、心配なツバメです。
さて、今日ご紹介する写真を撮影されたのは鎌倉市の南條治美さんで、市内の小学校に巣作りしていたコシアカツバメだそうです。
成鳥の姿はこんなふう。普通のツバメが洋服を着ているような色柄ですね。
コシアカツバメの巣はイワツバメに似ていますが、出入口がとっくりの口のような形になっているのが特徴です。ドーム型の巣本体から、出入口がもっと細長く延びている形状もよくあります。
ところが大変、巣が壊れてしまいました。ヒナが落ちないようにと、親切な方がザルを付けてくれました。ツバメの仲間は卵を産む前だと巣は壊れたときに修理をしますが、子育て途中で巣が壊れても修理しません。
ヒナがエサをねだっています。
さあ、お食べ。
おやおや、ザルの中にも1羽いますね。
コシアカツバメは団地のような建物の3〜4階に巣を作ることが多いように思いますが、ツバメのようにかわいいヒナが見えないせいか、あまり歓迎されてないようです。こうして巣の中が見えていると、もっと子育てを応援したくなるのですが。
ツバメかんさつ全国ネットワークのホームページにあるツバメ日記でも、コシアカツバメの巣内の写真を載せている方がいらっしゃいました。棒の先にカメラを付けて、コシアカツバメの巣の入口から撮影したそうです。
ツバメよりずっしり重く、縞模様が特徴的なヒナでした。
粕谷会長の許可があればお送りします。