2016年04月23日

16. ツバメの越冬地

この記事は2015年4〜8月に発行した週刊つばめニュースを修正したものです。

東南アジアの越冬地
ツバメの越冬地は台湾より南の地域で、東はインドネシアから、南はインドや西アジアのほうまで続いています。日本のツバメがどの範囲の国々で越冬している かは、まだはっきりしていませんが、私は日本で足環を付けたツバメが捕獲されたことのあるマレーシアのボルネオ島の越冬地を、2008年2月に訪問してき ました。そのときの様子をお話ししましょう。
ツバメを見てきたのはケニンガウという小さな街で、日本から飛行機でコタキナバルに行き、そこから車で半日ほどドライブした場所でした。車でケニンガウへ 向かう途中にあった水田は、日本の水田とよく似ているのですが(時期は2月です)、よく見るとバナナやヤシが生えているので、ここは外国なのだと分かりま す。ただし、水田でツバメの姿は見かけませんでした。
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(ケニンガウはボルネオ島の北の方にあります)
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(日本は真冬ですが、あちらは雨期で稲作の時期でした)


ケニンガウに着いても、昼間の街にはツバメはいません。しかし夜になると四方八方からツバメが帰ってきて、電線にとまって眠るのです。一定距離の電線にい るツバメを数えて、ねぐら入りしている電線の総延長とかけ算をしてみた方がいらっしゃるのですが、その計算によると、ケニンガウには10万羽のツバメがね ぐら入りしているということでした。このようにツバメが電線で眠る様子は東南アジアの各地で見られ、日本やロシア、中国、韓国などからたくさんのツバメが 越冬にやって来ていることが分かります。

keningau.jpg
(ケニンガウの街)
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(夕方、電線に集まるツバメたち)
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(電線に等間隔に並びます)

リュウキュウツバメもいました
東南アジアの人たちはツバメが子育てするところは見られないので、もしかすると、電線にとまってフンを落とすツバメは迷惑な鳥だと思われているかもしれま せん。ケニンガウではツバメがねぐら入りしている電線ではなく、ビルの壁の出っ張りがあるところに、リュウキュウツバメもねぐら入りしていていました。ま たそれとは別に、同じ時期に巣を作っているリュウキュウツバメも見かけたので、北で繁殖を終えて渡ってきたものと、この地にずっといて繁殖するものの両方 がいるようです。

リュウキュウツバメは日本でも沖縄に生息しています。私は沖縄のリュウキュウツバメは見たことがないのですが、マレーシアのリュウキュウツバメはまるで普通のツバメのように、人家の軒先におわん型の巣を作っていました。

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(ビルの壁をねぐらにしているリュウキュウツバメ)


kosiaka2.jpg   (リュウキュウツバメの巣)
(撮影場所はキナバル山の近くにある紅茶園)
posted by ツバメネット管理人 at 23:52| Comment(0) | つばめニュース
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