この記事は2015年4〜8月に発行した週刊つばめニュースを修正したものです。
子どもにツバメの絵を描いてもらうと、ミミズを巣に運んでいる姿を描く子がけっこういます。小鳥はミミズを食べているというイメージがあるようで、このイメージ自体どのように広まったのか不思議ですが(実際のところ、ミミズを食べる鳥は少ないのですが)、それはさておき、ツバメが餌にしているのは、空を飛ぶ虫の仲間です。
虫を追いかけて飛ぶ
ハエ、ハチ、アブ、羽アリ、カゲロウなど、飛んでいる昆虫がツバメの主食です。多くの鳥が枝の上や地面で歩きながらエサを探すのに対して、ツバメはほとん どの時間、空を飛びながら虫を追いかけています。ずっと羽ばたいていると疲れてしまいそうですが、ツバメは長く大きな翼のおかげでグライダーのように滑空 している時間が長いので、スズメのように終始羽ばたいて飛ぶ鳥に比べて体力を節約することができます。
ところで、ツバメは飛ぶ速度が速いと思われていますが、実はそうではなく、最高速度でさえ急降下のときに測定された時速70km程度でしかありません。逆 に、ツバ メはゆっくり飛べるのが特徴だとも言えるでしょう。時速20kmの低速でも墜落せずに飛べますから、ゆっくり飛んでいる虫を捕まえるのには、ちょうどよい のです。
ヒナに虫を持ち帰る
ツバメはハエやハチのような大きな虫は一匹ずつ、ユスリカや羽アリのような小さな虫は何匹も口の中に溜めて、ヒナに持って帰ります。金子凱彦さんの「銀座のツバメ」という本によると、一日300回もヒナに餌を運んでいるそうです。
巣の下に落ちているヒナの糞を水で溶かして濾紙で濃し、顕微鏡で見てみると、どんな虫を食べているかの一部が分かります。糞から見つかるのは消化されないハエやアリの頭、甲虫の羽などです。
ハエ、ハチ、アブ、羽アリ、カゲロウなど、飛んでいる昆虫がツバメの主食です。多くの鳥が枝の上や地面で歩きながらエサを探すのに対して、ツバメはほとん どの時間、空を飛びながら虫を追いかけています。ずっと羽ばたいていると疲れてしまいそうですが、ツバメは長く大きな翼のおかげでグライダーのように滑空 している時間が長いので、スズメのように終始羽ばたいて飛ぶ鳥に比べて体力を節約することができます。
ところで、ツバメは飛ぶ速度が速いと思われていますが、実はそうではなく、最高速度でさえ急降下のときに測定された時速70km程度でしかありません。逆 に、ツバ メはゆっくり飛べるのが特徴だとも言えるでしょう。時速20kmの低速でも墜落せずに飛べますから、ゆっくり飛んでいる虫を捕まえるのには、ちょうどよい のです。
ヒナに虫を持ち帰る
ツバメはハエやハチのような大きな虫は一匹ずつ、ユスリカや羽アリのような小さな虫は何匹も口の中に溜めて、ヒナに持って帰ります。金子凱彦さんの「銀座のツバメ」という本によると、一日300回もヒナに餌を運んでいるそうです。
巣の下に落ちているヒナの糞を水で溶かして濾紙で濃し、顕微鏡で見てみると、どんな虫を食べているかの一部が分かります。糞から見つかるのは消化されないハエやアリの頭、甲虫の羽などです。
でも、消化されてしまって糞からは分からない昆虫も少なくないでしょう。ツバメの巣は川のそばに多く見つかりますが、たぶんカゲロウやトビケラといった水生 昆虫(幼虫時代を水の中で過ごす昆虫)がよいエサになるためだと思います。また、ツバメが高い木の梢を飛び回っているのもよく見かけます。私たちの目には 見えない小さな昆虫を食べているようですが、それが何なのかは見当も付きません。
餌の虫が多いことが大切
ツバメにとって大切なのは、巣を作る場所と餌の昆虫です。巣場所は、皆さん自宅に巣作りさせてあげたり、バードリサーチがツバメの巣が多い公共施設にフン 受けや啓発ポスターを配付しているような活動で守ってあげることができますが、自然環境が失われてエサの虫を減っていくことも防がないといけません。
子育て中のツバメは、巣から約200mの範囲で虫を捕っています。皆さんの家に巣があれば、200m以内の水路、樹木、草地などは、ツバメにとって大切な 餌場です。どうか、こうした小さな自然を気にかけて、街の中から自然がなくなってしまわないようにしてあげてください。
勉強になりました。
昨年より、自宅玄関わきに2020年より営巣を続けているツバメの動画を撮るようになり、色々観察していたのですが、昨年2期目はキリギリスの仲間や尺取り虫のような芋虫系が何度も運ばれて来ました。
今年の2期目は現在進行中ですが、本日2羽揃って目の前の小さな畑に降り立ち地面にいる小さな昆虫をついばんで、産まれたばかりの雛の元に運んでいました。また、雌だけの行動ですが、巣の側の壁に止まっている小さな昆虫を捕まえそのまま雛に与えたりもしています。
地域差や個体差によって給餌行動にかなりの差があるような気がします。