2016年03月20日

1. 毎年同じツバメが戻ってくるの?

この記事は2015年4〜8月に発行した週刊つばめニュースを修正したものです。

古巣に戻ってきたのは、去年と同じツバメ夫婦なの?

ツバメについての質問ナンバーワンは、この「古巣に戻ってきたのは、去年と同じツバメ夫婦なの?」ではないかと思います。ツバメに足環を装着する調査で分かってきたことですが、ツバメは生きている限り、翌年も、ほぼ同じ場所に帰ってきます。

同じ巣に戻ってくるの?

昨年のバードリサーチ集会で福岡賢造さんが発表して下さった、大阪府の河内長野市の商店街で行った足環調査の結果によると、翌年も同じ商店街に戻ってきた ツバメは約4割で、さらにその中でも4割程度が前年と同じ巣に戻っていたそうです。そうすると、オス・メスのどちらかが同じ巣へ戻ってくる率は15%くら いになります。

商店街に帰還したツバメのうち同じ巣に戻らなかった6割がどのくらい離れた場所で営巣したかはお聞きしなかったのですが、少なくとも商店街のどこかにラン ダムに戻っているのではなく、前年の巣を好んでいることは明らかでしょう。もしかしたら、その他のツバメも前年の巣の近所に戻っているのかもしれません ね。

ここまでは、おそらく、ツバメの大家さんたちが期待されるとおりだと思います:-)

同じ相手と夫婦になるの?

それでは、前年の夫婦の両方が戻ってきた場合に、また同じ相手と夫婦になるのでしょうか? これについては、私たちの期待に反して?、翌年は別の相手と夫婦になるツバメが多いことが分かっています。

新潟県上越市で新井絵美さんと長谷川克さんが行った調査では、前年のツバメ夫婦がどちらも無事に戻ってきたケース26組のうち、再び夫婦になったのは9組 だけでした。面白いことに「再婚」した9組はすべて、オスがメスより先か、オス・メス同日に調査地に到着したケースだったそうです。一方、メスがオスより 先に到着した場合は、別のオスと夫婦になってしまったそうです。

そう聞くと、ツバメのメスはちょっとひどいんじゃないかと思われるかもしれませんが、人間には分からないツバメの事情があるのでしょう。私の想像ですが、 ツバメは翌年も生きて戻ってこられるとは限りませんから、その年にできるだけ多くのヒナを残さないといけません。オスは去年一緒にヒナを育てたメスと再婚 した方が、繁殖能力が分からないメスと結婚するよりも、確実に卵を産んでもらえる可能性が高いでしょう。しかしメスの側は、もっと多くのエサを運んでくれ るオスや、(ヒナに遺伝する)体格のいいオスを選んだ方が得なのかもしれません。

ツバメの平均寿命は二回繁殖に戻ってこられる程度ですから(実は7〜8割は1歳まで生き残れないのですが、それは平均寿命から除いています)、パートナーを選ぶときには子孫を残せる条件を厳しく見極めているのではないかと思います。

どうも初回から皆さんの夢を壊すような話になりましたが、前述の大阪の調査では4年連続して同じ巣で、同じ夫婦がヒナを育てた例もあったそうです。健康で相性のいい夫婦は長続きするようですね。長生きのツバメもいて、新潟県の六日町では13歳のツバメの記録もあります。

posted by ツバメネット管理人 at 17:55| Comment(3) | つばめニュース
この記事へのコメント
私は、広島市に在住しております。8年連続同じ巣で、4〜5羽が巣立ちしております。毎年、燕が帰来する度に親かな?子供かな?と話をしておりました。本調査を読まして頂き、親が帰って来るんだと解り凄い本能だと感心しました。今年も4月2日に一羽が帰来しました。今年も無事に巣立ちすることを願っております。
Posted by 寺尾弘二 at 2017年04月05日 07:23
Posted by みつ子ちゃん at 2017年06月23日 00:01
私の工場に10数年毎年つばめさんがかえって来ますよ〜無事にかえって来た時はうれしい気がするよ😅感心させられます
Posted by みつ子ちゃん at 2017年06月23日 00:07
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