2022年06月25日

松屋銀座のツバメの人工巣にカラス避けを付けました

何度か報告している松屋銀座の人工巣。いま松屋には本物の巣が1つと、人工巣が3つ(2019年に1つ、2022年に2つ設置)付いています。ツバメは近所に集まって繁殖する習性があるので、再開発やカラスの襲撃で減り始め、集団サイズが小さくなると新しいツバメが来なくなり、ますます減少が進みます。東京都心は再開発とカラスのダブルパンチなので、ツバメの減少を食い止めるために松屋銀座に協力していただいて、人工巣を設置しています。

6/25現在、本物の巣で2回目の雛が孵化していて、2019年設置の人工巣では2回目の抱卵中、今年設置した人工巣の1つでは1回目の抱卵がはじまったところです。この人工巣はカラスに見つかりやすい位置にあるので、昨日カラス避けを設置しました。松屋銀座での作業はいつも、人工巣を作った小川美奈子さん、銀座のツバメ著者の金子凱彦さんと一緒にしていて、この素敵なカラス避けは小川さんの設計です。

カラス避けを付けた松屋東館裏手の搬入口にある人工巣です(2022/06/24)。
IMG_0592小.jpg

松屋東館表側の人工巣(2022/6/4)。このヒナたちは巣立って、いまは2回目の抱卵をしています。
松屋東館表側の人工巣(2022年6月4日).jpg

こちらは東館表側に1つだけある本物の巣(2022/6/4)。コンクリで覆われた銀座で巣を作る泥を集めるのは大変だと思います。
松屋東館表側の土の巣(2022年6月4日).jpg

6/4の写真は小川美奈子さん撮影です。
posted by ツバメネット管理人 at 14:12| Comment(0) | ツバメの人工巣

2022年06月23日

カラス避けの設置をお薦めします

ヒナの成鳥を楽しみに見ていたら、ある日カラスに連れ去られてしまったということが、とてもよくあります。カラスも子育てをしていてヒナに食べものを運んであげないといけないのはツバメと同じなのですが、近所の巣が次々とカラスに襲われることが続くと、その地域にやってくるツバメがいなくなってしまう原因にもなります。

フン受けのイラストを描いてもらっている小川美奈子さんと一緒に、カラス避けやフン受けを付けさせてもらう「ツバ活」をしています。簡単なカラス避けを設置すればツバメを守ることができますので、ぜひ皆さんにもお勧めします。

写真は東京のJR八王子みなみの駅周辺のツバメの巣に付けさせてもらったカラス避けです。ツバメの巣がある建物の関係者の方を訪ねてお願いすると、どこもカラス避けの設置を快諾していただけました。お願いすると受け入れてもらえることが大半ですので、少し勇気を出して話をしてみましょう。ツバメかんさつ全国ネットワークのWebサイトにあるポスターやツバメQ&Aを印刷して持っていくと、説明がしやすいかもしれません。

ツバメのフン受けを付けてある場合は、その縁から天井にヒモを張るのが簡単です。この例では黄色い水糸を使っています。鳥に見えないテグスを使うのは危険なので、絶対に止めて下さい。
IMG_0465小.jpg

カラスが近づきにくいように麻紐を張っています。
IMG_0481小.jpg

特殊な塗装の天井でテープがくっつかないので、少しでもカラスの障害になるよう巣の手前に水糸を張りました。巣がとても小さくて大きくなったヒナが落ちてしまったので、横に小箱を付けて3羽のヒナを移しました。もとの巣に2羽残していましたが、その後この2羽も自分で小箱に飛び移り、広々した小箱で成長して無事に巣立ちました。容器が深いとヒナの餌乞が親ツバメに見えないし、容器の中に糞が落ちて不衛生になるので、外からヒナの顔が見えるくらいに多めのワラを敷いてあげて下さい。紙は湿気るし、布はヒナの爪に引っかかるので、ワラが一番です。
IMG_0549小.jpg


posted by ツバメネット管理人 at 14:09| Comment(2) | ツバメのフン受け